会長挨拶

令和2 (2020)912() に開催された十全同窓会総会において、中村信一 前会長のあとを受け、第十六代十全同窓会会長に選出されました。初代会長 藤井伊之吉 先生(明治24年卒、昭和7年会長就任)から十五代にわたって受け継がれてきた同窓会会長の系譜を顧みますと、身に余る光栄に存じますと共に、責任の重さを痛感いたします。

十全同窓会は、文久21862)年の種痘所開設に起源を有する金沢大学医学部の同窓会として昭和71932)年に創設され、88年の伝統をもっております。令和23月末現在の十全同窓会会員数は、準会員(医学科・医学類学生)を含め14,981名、そのうち連絡可能会員数は7,242名を数えており、会員は国内・国外に於いて医療・医学研究に邁進しています。

 同窓会活動の目的は会則に示されるとおり「会員相互の親睦を計り、母校の発展を期する」ことにありますが、その目的を達成すべく、種々の事業を繰り広げています。具体的には、7月上旬に開催される総会のほか、十全同窓会会報や同窓会ホームページを介する医学類・医学系の情報発信、各支部との交流、在学生に対する高柳奨学金の支給、5年ごとの会員名簿発行、学生課外活動補助などを行っています。

母校への帰属意識の変化に伴う新卒者の入会率低下(過去5年間、29.25%68.75%)、通常会員の会費納入率低下(過去5年間、38.71%48.40%)の課題は、歴代会長の努力にもかかわらず解決できておりません。最近は会費納入方法の改善(振込用紙のほか、自動引き落とし、銀行ネット決済の導入)を実行しましたが、一気に課題を解決するのは困難な状況にあります。少しでもよい方向に向かいますよう、微力を尽くしたいと存じます。

これまで医学類長兼医学部長、医学部創立百五十周年記念事業実行委員会委員長、同窓会会報編集委員長、同窓会副会長として本学ならびに同窓会の運営に関与させて頂きました経験を生かし、皆さまのお役に立つよう尽力する所存でおります。会員各位に一層のご指導ご鞭撻をお願い申し上げ、会長就任のご挨拶といたします。

                                                    十全同窓会会長    山本  健